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また君に会える季節の訪れに
君が綺麗になって戻ってくる
少し大人になって
白い肌眩しくって
今年の君は誰もが
ほっとけないよな程綺麗で
Ooh, yeah, yeah, yeah, ooh
気持ち良さそうに歌う樫田を横目に見ながら、木島は次の歌を探そうとしている白いビキニに着替えたネリに話し掛けた。
「ネリちゃんって年齢不詳だけど、ホントはいくつくらいなの?」
「えーっ、いくつに見える?」
「28歳くらい?」
「えーっ、何をゆう、早見優、醤油、ラー油、北天祐〜」
「それって、志村けんと石野陽子の夫婦コントのやつだよね〜ってホントはいくつなの?」
果敢にねりに話し掛けている木島の横ヅラにおしぼりが投げつけられた。
「木島〜、何コソコソ口説いてるんだよ!次はお前の番だよ。なんか歌えよ」
一曲歌い終わった樫田は呂律の回らない調子で木島に怒鳴った。こういう時の樫田は本当にたちが悪い。木島は慌てて電モクで曲を探した。
「じゃあ、ももクロの『行くぜっ!怪盗少女』をzzバージョンで歌います!」
「おーっ、それ俺が好きなやつだ。皆んなで踊ろうぜ!」
樫田もノリノリで木島と肩を組むとソファーの上に立ち上がって一緒に歌い始めた。
れに、かなこ〜↑↑↑、しおり、佐々木綾香
ゴーナウ、君のハートめがけてシンガソング〜
こうして木島のフィリピンの最初の夜が更けて行くのだった。
ひ