木島は、広い11階のフロアーをざっと見渡した。朝9時前にもかかわらず、電話の音と、パソコンを叩く音が、心地よいBGMのように感じとれた。 
おいっ、木島! 呼ばれた声の方向に顔をやると、先輩の樫田宅が立っていた。
お前は、今日、とりあえず最低500個 ネジの深さを確認しろ わかったな 
そう樫田は言い残して、自分の席へと戻っていった。

500個かぁー、多いんだか、少ないんだか わからないなぁー。よし!初日だ! 気合いをいれて頑張るぞ! 木島は、一心不乱に、ネジの深さをひたすら確認し続けた。 
気づいた時には、12時のランチの時間を過ぎていた。
やべ、まだ495個も残ってるな、、、汗 
まず、飯でもくうか!比呂也は、11階のエレベーターへ、向かった。
時間帯もあってか、かなり混んでいる。扉が閉まろうとした 瞬間に、背の高い 甲高い声をした 女子社員が勢いよく乗り込んできた。