入江塔は、表参道を歩いていた。ベルコモンズにあるカフェでアメリカに留学していたときの友人大灘めぐとランチの約束をしていた。めぐは今外資系の航空会社に勤務している。めぐが先日木島や山谷たちと合コンしてたことは塔は知らなかった。めぐに会うのは3ヶ月ぶりだった。

『スペインのどこにバケーション言ってたんだっけ?』塔が真っ黒に日焼けしためぐに聞いた。『イビサ。めっちゃ楽しかったよー。ビーチパーティが最高!!今度は絶対塔も一緒いいこ!はい。お土産。』とピンクのかわいい容器にはいったイビサの塩をくれた。

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めぐがくれる贈り物はいつも気が利いていた。『あ、こないだ塔の会社の人たちと合コンしたよー。なんか関西の人が腹踊りみたいのしてて、うけたけど引いた感じ。笑。塔も知ってる人だったりして。なんか地味な部だった。えーと。。どこだっけなー・あ!ネジ部って言ってた。塔は総務だっけ?で、会社でいい人いるの?』めぐが塔に聞いてきた。塔は『それがさ、少し、いいなーなんて思ってる人が居たんだけど、ちょっと昨日で減点。』と答えながら木島を思い出していた。