ベルが鳴り始めたと同時に、樫田はさっさとパソコンを閉じた。

 

『おい、木島!もう帰るガニ〜〜〜〜〜』と、味噌蟹部長のマネをし、木島の帰り支度を急かせた。

樫田は、敏腕ドライバー、マーヴィンに連絡をし、二人は先に、韓国料理ソンスンへ向かった。

店に着き、テーブルに案内されてすぐ、『アンニョンハセヨ~~~~』と、ウニちゃんの眩しい笑顔で出迎えられた。

味噌蟹部長は、到着していて、チャミスルをすでに5本空けていた。

 『こんばんわ!初めまして、尾藤です、隣は、だちゑちゃんです』

『こんばんわ!どうぞどうぞ、奥の席に』と、木島は、ねりの隣の席を充てがわれた。

北九州のテラピアこと、木島の嗅覚は鋭く、口の中に唾液が放出される感覚を味わった。

 

『樫田さん、こんな可愛い子達と、どうやって知り合ったんですか?』と木島。

樫田が、答えようとすると、すかさず『Bar ”うち”って言うお店で、樫田さんに、ナンパされたの〜〜〜〜』と、女子達が口を揃えた。

『赴任して間もないのに。はえーな、先輩・・・』

 

『木島、人生スピードが大切だ、もたもたしていると。。。』

と、樫田は、味噌蟹を見た。すでに、茹で上がっていた。