そう。あの日…樫田と女子達はあの晩のことが脳裏に蘇った。あの晩、樫田はマラテのホテルがプロモーションしていたウイスキー飲み放題に会社のみんなを誘って繰り出していた。そのホテルも女性営業マンに対し下心が有ったかどうか今となっては覚えていない。ハードリカーの常で最初の酒が途中から追い越していく。背中が見えないくらい追い越された時、気が着いた時にはバーうちにいた。そこで、カラン カランとドアの鈴が鳴り入ってきたのがウニ、尾藤、大川だった。バーうちの空気が一変して華やかになり樫田はかつての主戦場、恵比寿にいるような感覚に襲われた。いてもたってもいられなくなり気が着いた時には女性達のテーブルに切り込んで行った…

「樫田、何もの思いにふけってんだ。遅いからチャミスル五本飲んじゃったよ。早く乾杯しよう。もうビールなしね」合コンは東洋のハードリカー、ソジュで幕を開けた。ウニちゃんが、「韓国ではソジュは一気が礼儀です。」と言ったので韓国式で進める事になった。宴もたけなわでカオスになってきた時、「木嶋、盛り上がるゲームやろうよ」と蟹味噌が提案した。「じゃあピンポンパンゲームやりましょう。負けた人は一気で」。何回かやると.ネリは驚くほどピンポンパンゲームが苦手で何度も一気する事になった。「も〜酔った。木島君、今日は責任取ってよ。」テラピア木島の体中も血液が沸き立ち「行けそうな気がする〜」と呟いた。