今朝はマニラ出張後初めての出勤だった。

会社に着くなり、入江が話しかけてきた。

『お帰りなさい!マニラ出張どうでしたか?でもよかった、昨日帰ってきて。昨日マニラの南の方で火山が爆発したみたい。当分飛行機も飛ばないらしいですよ。』

びっくりしてニュースを検索したら、100年に一回の火山爆発が起こっていた。

するとちょっとしてから、樫田からラインに写真が送られてきた。

そこはゴルフ場で、樫田が火山灰を全身にかぶって立っていた。頭も顔も灰で真っ白になっていた。よくハワイなどの観光地のストリートに全身を銀で染めてお金をもらうとロボットのように動くシルバーの人物のようだった。

樫田からは『あと1日いたら100年に一度の体験ができたのにな』とポジティブなメッセージが添えられていたが、木島は『自分の幸運を噛み締めていた。