そんな清川の杞憂も何処吹く風、樫田と木島は工場めぐりを早々に終え、接待と称し、いま樫田がちょっとマニラで気に入っている『ラルフィー』というお店で昼間からワインを3本くらい開けていた。

いい感じですでに酔っ払ってる樫田は、自分のモテ度をブルーオーシャンだと繰り返し、木島にどうしたら自分みたいになれるか語っていた。木島は樫田を仕事面でもブルーオーシャンとしても尊敬していた。

 

『今日、お前マニラ最後の夜だな。俺が最後の夜にふさわしいイベントを用意しておいたぞ。』と、実は自分が一番楽しみにしていることを木島に恩を売るように樫田が言った。